革新的先端研究開発課 革新的先端研究開発支援事業(AMED-CREST, PRIME)

性差・個人差の機構解明と予測技術の創出

【研究開発目標】性差・個人差・個人内の変化の解明と予測への挑戦~ヒトを平均でとらえる医療からの脱却に向けて~

研究開発領域概要

私たちの疾患や健康問題に関わる様々な症状の現れ方は性別や個人間で異なるだけでなく、同一人物でもライフステージに応じて変化します。また、医薬品等による効果や副作用の現れ方についても時に大きな個人差が認められます。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の経験を経て、その対応は喫緊の課題となっています。しかし、現在の医学・医療研究は主に集団の平均化されたデータに基づいており、多数に共通する医療が必ずしも個人に最適なものになっていません。そのため、まずは特定の症状、疾患、健康状態に関して生じる性差・個人差のメカニズムを分子レベルで解明する必要があります。さらに、これらの情報を基に、特定の疾患に対する精密な層別化や将来予測モデル構築など、個人に最適化された新たな治療法や予防法の開発が求められています。
本研究開発領域では、基礎医学研究者、臨床医学研究者、生物学研究者、疫学研究者、情報数理学研究者、計測工学・情報工学研究者等が密接に連携し、異分野の多様な知識と技術を組み合わせ、分子・細胞・組織・器官・個体・集団レベルで多階層のデータを統合・解析します。これにより、健康状態や疾患に関する、個人差や性差、同一個人内での変化が生じるメカニズムを解明し、病態の精緻な層別化や個体レベルでの予測モデルの構築を行い、個人にとって最適な治療・予防技術の開発を目指します。

発足年度

令和6年度

評価・運営体制

研究開発総括(プログラムスーパーバイザー/PS)

岡田 眞里子大阪大学 蛋白質研究所 教授

研究開発副総括(プログラムオフィサー/PO)

伊藤 隆司九州大学 大学院医学研究院 教授

アドバイザー

荒川 和晴慶應義塾大学 大学院政策・メディア研究科 教授

上野 英樹京都大学 大学院医学研究科 教授

鎌田 真由美北里大学 未来工学部 教授

木下 賢吾東北大学 大学院情報科学研究科 教授

洲崎 悦生順天堂大学 大学院医学研究科 主任教授

瀬々 潤株式会社ヒューマノーム研究所 代表取締役社長

髙橋 順子三井情報株式会社 バイオヘルスケア技術部 部長

野村 征太郎東京大学 医学部附属病院 特任准教授

藤尾 圭志東京大学 大学院医学系研究科 教授

最終更新日 令和6年10月7日